ペルシャ絨毯:ギャッベ

ギャッベとは?

イランには「バルーチ族」「バクチアリ族」「クルド族」など、各地方に遊牧生活を営む民族が住んでいます。
その中で、イラン南部のザクロス山脈の高地に住む遊牧民「カシュガイ族」が、移動用のテントの床に敷くために織りあげる、素朴でカラフルな手織りのウール絨毯を「ギャッベ」と呼んでいます。

ギャッベの特徴

*通常のペルシア絨毯は、デザイン画を基に室内で織られていますが、ギャッベは、カシュガイ族の生活が大自然の中にあるため、美しい自然の風景を題材とした織子のインスピレーションによって織りあげられるのです。自由な発想と豊かな表現力が「アート」と呼ばれる所以なのです。

*一般的にペルシア絨毯は、地面に垂直に置いた織機を使います。移動させないので複数の人数で大きなサイズの絨毯を織ることが可能です。
一方カシュガイ族のギャッベは、地面に水平に置いた織機を使用します。持ち運びに便利な織り具で、常に生活と共にあるのです。

*カシュガイ族が住む高地はとても寒く、そこで飼われている高山性の羊の毛は暖かく耐寒性に富み、油分を多く含むため汚れにくく耐久性にも優れています。

*羊の毛の質や。気温、天候による天然染料の染まり具合などにより、糸の色が均一でないため、織り上げられた時その色むらが素朴な風合いを生み、長年使用すると草木染の褪せた味わい深い色が出てきます。

ギャッベは遊牧民の手作りのため、その品質には非常に巾があります。当社では、羊毛の刈り取りは春と秋に行われますが、上質な春の毛(細くやわらかで長く、毛に含まれる油分も多く上質)のみを使用した良質のギャッベを厳選し、輸入しております。

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